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ダーツの飛行と刺さる瞬間を可視化

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ダーツの飛行と刺さる瞬間を可視化

本事例では、ハイスピードカメラPhantomを用いて、ダーツのハイスピード映像を撮影しました。

ハイスピードカメラが1台あれば、本事例のように現象の全体像を撮影するところからところからmm単位で通常見えない部分まで詳細に確認することが可能です。

ダーツの飛行挙動を分析

一見すると、ダーツの先端(チップ)は常に上を向いて飛んでいるように思われます。しかし、実際には空気抵抗の影響を受け、上下に揺れながら飛行しています。ダーツに羽(フライト)が付いているのは、この挙動を安定させるためです。

また、投げた直後にチップが下を向いていても、飛行中に空気抵抗の影響で姿勢が修正され、最終的には適切な角度でボードに刺さることが確認できました。

ボードへの刺さり方

ダーツが刺さる瞬間を5,000fpsで観察しました。その結果、チップがわずかに歪みながらダーツ版の穴へ滑り込む様子が確認できました。さらに、ボードが衝撃を吸収することで、しっかりと刺さるメカニズムも明らかになりました。

比較的柔らかいタイプのチップ(白)と硬めのタイプのチップ(黒)で比較しましたが、どちらもたわんでおり、柔らかいタイプのほうがより柔軟に力を逃がしているように見えました。

投げる際の腕と指の動き

ハイスピード映像を分析したところ、以下のポイントが明らかになりました。

  • 投げる際に手首が大きく引かれ、その後リリース時に勢いよく戻る。
  • 腕が90度の角度になったとき、ダーツ自体には力が加えられておらず、スムーズに離れている。
  • 投げた直後の手首は脱力し、自然な動きでフォロースルーが行われる。

これらはスマートフォンのスロー撮影(240fps)でも撮影することは可能ですが、ハイスピードカメラではよりブレのない映像を撮影することが可能で、指の動きなどもしっかりと確認できます。

人体動作におけるハイスピードカメラの活用

ハイスピードカメラを使用することで、スポーツ動作や物理現象を詳細に可視化できます。従来のカラーハイスピードカメラでは、十分な光量が必要でしたが、最近の技術進歩により高精細かつ低ノイズの撮影が可能になっています。

また、動作解析ソフトウェアと組み合わせることで、速度、加速度、変位量などを数値として計測できるため、定量的な分析に役立ちます。

ダーツだけでなく、さまざまなスポーツ動作や衝突時の物体の動きを解析するツールとしても活用できます。

使用機材

撮影条件

  • 解像度:1280×800 ピクセル
  • 撮影速度:5,000 fps
  • 露光時間:150 μs

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