金属3Dプリンター 温度計測 パウダーベッド方式
パウダーベッド金属3Dプリンターの温度計測事例
二色式温度計測システムThermeraによる、レーザー溶接部の温度計測事例です。
パウダーベッド方式の金属3Dプリンターの入熱部を、ハイスピードカメラPhantomと二色式温度計測システムThermeraを使用することにより温度計測しました。 また、同時にレーザー照明CAVILUXを使用することで可視化を行っています。
パウダーベッド方式 金属3Dプリンターについて
パウダーベッド方式の金属3Dプリンターは、ステージ上に金属粉末を敷き詰め、固体にしたい部分だけをレーザーで凝固させます。細かな金属粒子を凝固させて造形を行うため微細な形状を再現することができることが特徴です。一方で、条件によってはうまく凝固せず、長時間のレーザー照射時間がかかるため時間的ロスが発生することがあります。そのため、出来る限り条件を詰めて加工に映ることが重要です。
機材セッティング
ハイスピードカメラPhantom VEO710を使用して撮影を行いました。通常のレーザー溶接と異なり、ビード幅が非常に小さいため、超作動のマイクロスコープを用いています。
使用機材
小型・多機能ハイスピードカメラPhantomVEO710S
機材名:ハイスピードカメラ Phantom VEO710
撮影条件
撮影速度:20,000コマ/秒
画素数:640x480ピクセル
露光時間:1μ秒
2色式熱画像計測システムThermera-HS
機材名: 2色式温度計測システムThermera-HS
撮影条件
出力:500W
波長:810nm
画素数: 640×800ピクセル
露光時間:1μ秒
結果説明
金属3Dプリンターのスパッタ温度を正確に計測しました。画像左が撮影画像、右が温度計測画像です。今まで温度計測することが非常に難しかった金属3Dプリンターでの温度を実際に計測することで、シミュレーションと合わせ込み、さらなる研究・条件出しを実現しています。通常、観察窓越しではIRサーモビューワーでの温度は行うことができませんが、可視光~近赤外領域のうち2波長を使用し、その比率から温度を算出することができる2色法を用いることで窓越しの温度計測を実現しました。詳しい原理解説は、以下のリンクを参照ください。
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