グラスハープは、ワイングラスのふちを指でなぞることで音を奏でる技術です。
音が鳴る仕組みは、指とグラスの間の摩擦によってグラスが振動し、その振動がワイングラスの固有振動数と共振することで音が発生します。
理論上、固有振動数は無限に存在し、それぞれの固有振動数によって揺れやすい場所や揺れ方が異なります。
この固有振動数の概念は、橋やビルなどの建築物において、地震に強い耐震構造を設計する上でも重要な考慮事項となります。
今回の撮影事例では、ワイングラスのふちにマーカーを取り付け、スピーカーから再生した音による振動を計測しました。
普段は目に見えない「音=空気の振動」を可視化することができます。
グラスのふち1周に6点のマーカーを取り付けることで、グラス全体の振動の様子を詳細に観察することができました。
本計測では、1kHzで撮影可能なカメラであるPrimeX13と、直径1.5㎜の極小マーカーを使用することで、微細な振動を捉えることに成功しました。
動画のグラフは、マーカーの3軸方向の変位量を示しており、0.1mm幅という微小な振動を捉えられていることがわかります。
また、スティックピクチャ機能を用いることでワイングラスのふちを表現し、視覚的に分かりやすい動画を出力することができました。
VENUS3D Rは、人だけでなく高速物体の3次元計測も可能であり、微細な振動解析も実現可能です。