デバイス中を伝搬する超音波の可視化
ハイスピードカメラ Phantom TMX 7510 によるデバイス中を伝搬する超音波の可視化
ハイスピードカメラPhantomTMX 7510と可視化用レーザ光源Cavilux Smart UHSを用いてデバイス中を伝搬する超音波を可視化しました。TMXを使うことで高解像度かつ高速度な撮影が可能となっています。シュリーレン法の点光源としてCavilux Smart UHSを使うことで、超短パルスによる撮影が可能となり、高速現象がブレずに可視化できています。
超音波の進行速度は非常に速く、気中で340m/s、水中では1,500m/sにも及ぶと言われます。そのため通常のビデオカメラでは、連続的な画像を撮影することができません。本事例では、弊社取扱のハイスピードカメラPhantom TMX 7510モノクロ機を使用し、デバイス中を伝搬する超音波を40万fps、露光時間1μ秒にて撮影しました。超音波は非常に速く、カメラの露光時間を1μ秒まで短くしても画像がブレます。そこで可視化用レーザ光源Caviluxをシュリーレンの点光源として使用することで、現象がブレなく撮影できました。この時のCaviluxのパルス幅は20nsでした。
音波は空気や水など媒質の振動が伝搬する現象です。一般に周波数20kHz以下の音を人は感じることができます。周波数が20kHzより高い音を、超音波といいます。超音波を伝えるものを媒質といいます。超音波は、気中、液中だけでなく固体中でもよく伝わります。水中や金属などの固体中は電波や光が伝わりにくいため、よく伝わる超音波が求められるケースがあります。
使用機材
ハイスピードカメラ Phantom TMX7510 モノクロ
可視化用レーザ照明CAVILUX Smart UHS
撮影条件
・画素数:256 x 256ピクセル
・撮影速度:400,000コマ/秒
・露光時間:1μ秒
・レーザー照明 出力50W
・レーザー波長 640nm
・レーザーパルス幅 20n秒
結果説明
撮影協力:中央大学 早川研究室
デバイス中を進行する超音波を高速度カメラで撮影した画像です。256x256の解像度で40万fpsにて撮影することで高精細に可視化できています。超音波の可視化のためシュリーレン法を用いましたが、点光源にキセノン等の連続光源を使うと、カメラの露光時間を2usまで短くしても減少がブレ、超音波の動きが見えません。また照明が暗いため、ゲインアップせざるを得ず、その結果荒い画像となります。 点光源としてCaviluxを用いると、カメラのシャッタ速度は実質Caviluxのパルス幅20nsとなり、現象がブレずに撮影できるようになっています。
ノビテックでは超音波の可視化に適したハイスピードカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。