ステレオ撮影による粘土圧縮時の3次元ひずみ解析
粘弾性の物質は、圧力を受けると伸縮する現象を本事例では、2台(ステレオ撮影)の カメラを使用して、圧縮時による油粘土を立体的な変形を観察し、ひずみ解析を行いました。
ひずみ解析は、Mercury社のDICひずみ解析ソフトウェアMercury RTにて実施。
物質の変形におけるひずみの計測は、材料の応答特性や強度などの重要な性質を理解する上で欠かせない技術です。
粘土は土の密度や粒径によってサイズや硬さが変わるため、複雑な材質特性を持っています。
この特性をひずみとして定量化することで、比較や検証が可能となります。
粘土に限らず、圧縮試験によるひずみ計測は、建物の柱の耐久試験や橋の強度試験など様々な分野で一般的に活用されています。
DICひずみ解析ソフトウェアMercury RTは、2台のカメラで3次元的なひずみをリアルタイムで解析できます。
最大・最小主ひずみをはじめ、様々な解析項目を柔軟に行える利点があります。
使用機材
- Basler社 5MP常速カメラ×2台
- VS社製 25㎜レンズCマウント)
- JINBEI 白色LED照明装置
- DIC解析ソフトウェアMercuryRT
撮影条件
- 解像度:2,472×2,064
- 撮影速度:20fps
- 露光時間:10ms
- 解析項目:最大主ひずみ
- 試験体サイズ:40x40x40㎜
- 試験片材質:油粘土
<試験結果>
油粘土に圧力を加えたことで、最大で0.08mε のひずみが生じていることがグラフから確認できました。
また、計測開始から終了までのひずみ量がグラフ化されており、解析画像と同期して確認することができます。
ひずみ解析画像とグラフによるひずみ数
<まとめ>
本事例では、油粘土に加えた力のひずみを、画像を使用して非接触で解析することができました。
ひずみゲージとは異なり、下記の添付動画(上段画面:2D解析画面、下段画面:3Dモデル解析画面)に示すように2次元解析では、ひずみがどういった様子で生じている箇所を正確に認確ができます。
また3次元解析ではソフトウェア上で3Dモデルを、様々な角度から観察ができるだけではなく、ひずみ面内のベクトル(ひずみ方向)表示も可能です。
上段:2D解析画面 下段:3Dモデルによる解析
3次元ひずみ解析の可視化・解析はノビテックにお任せください。
ノビテックでは、3次元ひずみ解析の可視化・解析に最適なカメラ、ソフトウェアを取り扱っています。
画像計測ノウハウを持ったスタッフに、ぜひお気軽にご相談ください。