水中放電の撮影
ハイスピードカメラPhantom v1612による水中放電の撮影
水中放電の様子をハイスピードカメラPhantom v1612を用いて、撮影を行いました。現象が速いため、放電の輪郭がブレないシャープな画像を取得できるよう露光時間を短く設定しましたが、高感度カメラのため、放電現象をしっかりと捉えられています。
プラズマとは
プラズマとは、高温加熱や電気的衝撃により、気体中に存在する原子や分子の電子を弾き飛ばし、正イオンと電子が乖離された状態のことです。 気体、液体、固体に次ぐ、第四の状態と呼ばれ、自然界ではオーロラや雷などがプラズマにあたります。通常プラズマは、大気中や圧力を下げた気体中で作成されます。近年では、水中や液体中でプラズマを発生させる研究も進められており、 ナノ粒子の合成や、ウイルス・細菌等の殺菌、有機物の分解や分散、またそれらを用いた応用研究が行われています。
本事例では、水中放電の様子の撮影を行いました。放電現象が速いため、放電の様子がブレやすくなります。ブレのないシャープな画像を取得できるようにカメラの露光時間を短く設定し、 撮影を行いました。通常では、露光時間を短くすることで画像全体が暗くなり、撮影対象が明るく発光しない限り捉えることが難しくなります。
本事例で用いたハイスピードカメラPhantom v1612は、高感度センサーを搭載しており、ISO感度100,000(モノクロカメラ)の感度を有します。 また、カメラコントロールソフトウェアには、感度アップ機能を有しており、この機能を利用することで、画像をさらに明るく保存することも可能になります。
高感度カメラを使用することで、露光時間を短く設定した際でも、充分な明るさの撮影が可能にでき、放電現象のような高速現象もブレの少ないシャープな画像を取得することができます。
照明を使っての撮影が困難な現象や少ない照明での撮影の際、撮影速度が速く露光時間が短くなってしまう撮影では、高感度センサーを所有しているカメラが求められます。Phantomシリーズには、このような撮影に用いることができる高感度カメラが多数あります。
今回は、弊社取り扱いのハイスピードカメラPhantom v1612を用いた水中放電の様子を撮影した動画を紹介します。
使用機材
ハイスピードカメラPhantom v1612
撮影条件
・画素数:256x256ピクセル
・撮影速度:50,000コマ/秒
・露光時間:2.5μ秒
結果説明
画像提供:兵庫県立大学 大学院工学研究科 電気物性工学専攻 岡先生
水中放電の様子をハイスピードカメラPhantom v1612を用いて、撮影を行いました。電極間に高繰り返し高電圧パルスを印加することによってプラズマを生成しています。水中で発生したキャビテーション気泡への影響等を観察しています。 現象が速いため、放電の輪郭をブレないシャープな画像を取得できるよう露光時間を短く設定しましたが、高感度カメラのため、放電現象をしっかりと捉えられています。
ノビテックではプラズマ放電や水中放電に適したハイスピードカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。