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角柱周りの気流の流れの可視化、PIV解析

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角柱周りの気流の流れの可視化、PIV解析

角柱周りの気流の流れの可視化、PIV解析

ハイスピードカメラPhantom V2640による角柱周りの気流の流れを可視化、PIV解析

今回は、弊社取扱のハイスピードカメラPhantom V2640モノクロモデルを使用し、角柱周りの気流を可視化撮影し、PIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)解析を行いました。角柱にシート状のレーザー光源を照射し、流れの中にトレーサーとなる粒子を流し高速度カメラで撮影することによって気流の可視化を行い、取得した画像を用いてPIV解析を行いました。解析結果を見てみると左から右に向かって流れる気流が角柱にぶつかるところで流れが変わり渦状に乱流となっているのがわかります。

PIV(Particle Image Velocimetry:粒子画像流速測定法)解析とは、高速度カメラで粒子画像を撮影し、2フレーム間の粒子群の移動量、移動方向を解析することで、速度ベクトル分布データを算出する画像計測手法です。水中や気中の流れ場にシート状の光源を照射し、トレーサーと呼ばれる粒子を流して撮影、解析を行うことが一般的です。

風洞とは一定の空気の流れを作り出す装置で、対象物を流れ場の中に設置することで空気力による影響や圧力を測定することが可能です。PIV解析による解析は航空宇宙・自動車の空力研究や空間中の流れ解析による換気環境の改善・空調機開発など様々な産業に活用されております。

今回は、風洞による角柱周りの気流の流れをVision Research Inc.(米国)製ハイスピードカメラPhantom V2640のモノクロモデルを用いて可視化撮影しPIV解析にて流れの解析を行いました。Phantom V2640はISO感度モノクロ:32,000、カラー:5,000の高感度と、フル解像度2,048x1,952ピクセルの超高解像度のセンサーを搭載したハイエンドモデルの一つです。撮影速度はフル解像度時に6,600コマ/秒の撮影能力を有しております。最新のCMOSセンサーを搭載しており、驚きの低ノイズ、高画質を実現しました。撮影の目的に応じて、画質・画素数優先モード、撮影速度・感度優先モード等を切り替えることができ、1台のカメラで超高解像度タイプと超高速度タイプの両機能を兼ね備えております。また通常時には超低ノイズ化をするCDS(Correlated Double Sampling)機能を搭載しており、黒画像と実画像の2枚の画像撮影を繰り返し、黒画像を用いて毎フレームごとにノイズ除去を行います。

本事例では、風洞を用いて角柱周りの気流の流れを可視化撮影し、撮影画像からPIV解析を行っております。今回使用しましたハイスピードカメラPhantom V2640は400万画素の超高解像度の最新センサーとCDS機能を使い、鮮明かつ超低ノイズな画像を撮影できるため、微細な粒子の流れを解析するPIV解析に最適なカメラとなっております。

機材セッティング

試験条件:
風洞の流速 約3m/s

現場設置

使用機材

使用カメラ:Phantom v2640モノクロ
レーザー:高繰り返しYLFレーザー 8mJ@1000Hz
シーディング:DOS 1μm

撮影条件

画素数:2,048x1,952ピクセル
撮影速度:2,000コマ/秒
露光時間:200μ秒
レーザーのパルス幅:100μ秒
ダブルパルスΔT:100μ秒

結果説明

角柱周りの気流の流れをハイスピードカメラPhantom V2640にて可視化撮影し、PIV解析を行いました。左から右に向かって流れる気流が角柱にぶつかるところで流れが変わり渦状に乱流となっているのがわかります。

400万画素の超解像度を持つPhantom V2640で撮影したことにより微小な粒子の流れを捉えることが出来ております。更にCDS機能によって超低ノイズ化がされているため、誤ベクトルの原因となるノイズを極限まで減らすことに成功しており、より高精度な解析を実現しております。

ノビテックでは様々な高速度現象の可視化に適したハイスピードカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。

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