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車両の走行・衝突試験

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車両の走行・衝突試験

超高解像度4KハイスピードカメラPhantomVEO4K 990による車両の走行試験映像

  

今回は車両走行撮影を、超高解像度な4KハイスピードカメラPhantomVEO4Kを用いて行いました。従来の衝突試験、走行試験等では、車体の様々な部分を詳細に確認するために、複数台のハイスピードカメラを用いて様々な部位を同時撮影していました。その理由としては、1台のカメラで車両全体を撮影し、後で詳細部位へズームすると、解像度が足りずに細かい破片や変形が確認できないからです。
4KハイスピードカメラPhantomVEO4Kでは、4,096×2,160ピクセルで1,000コマ/秒のハイスピード撮影が可能ですので、従来機の8倍以上の高解像度で撮影することが可能です。つまり、全体の挙動確認も、ズームしての詳細確認も1台のカメラで行うことができ、設置が容易になり、かつカメラ台数を減らすことが出来ます。 

ハイスピードカメラPhantomVEO4K 990

車両の衝突試験とは

車両の衝突試験は、1,024×1,024ピクセル(100万画素)で1,000コマ/秒で撮影するのが一般的です。 その為、一般的な車両の全体を撮影しようとすると、6~8m程度の水平方向の視野を確保する必要があります。仮に水平方向の視野を8mと想定した場合、画素数は1,024ピクセルですので、 1画素当たりの空間分解能は7.8㎜ということになります。このような空間分解能では、衝突時の細かい変形や、破片の飛散状況などは、対象物が小さいため、鮮明にとらえることができません。 そのため、一般的な衝突試験においては、複数の高速度カメラを設置し、エリアごとに分割して撮影を行い空間分解能をあげることになります。

しかし、PhantomVEO 4k 990を用いれば、8mの水平視野であっても、4,096画素という超高解像度で撮影できるため、今まで4台のカメラで撮影していたような空間分解能も、 1台のカメラでとらえることができます。今回の例でいうと、1画素あたり1.9㎜の細かい空間分解能で撮影することができます。 つまり、今までカメラ4台を使って同期やトリガ等の煩雑なケーブルの接続を行ったり、カメラを切り替えて結果確認していたことが、1台のカメラで全体の挙動や、拡大表示しての細かい破片の挙動等をとらえることができ、設置運用面の容易さが格段に向上します。

さらに、自動車の衝突試験には横長の解像度が適していますので、16:9の4kワイド解像度は、無駄な画素を使うことなく、自動車の衝突試験に最適なモデルとなっております。 これだけ解像度の高い撮影データですと、画像の転送時間を懸念されるかもしれませんが、PhantomVEO 4k 990には、10Gbイーサネット高速転送が標準装備されておりますので、大容量データも従来の10倍以上の超高速転送にて、データ保存が可能となっております。

例えば、4,096×2,160ピクセルで、1000コマ/秒のデータを2秒間分保存しようとすると、約16GBの大容量データになりますが、10Gbイーサネットを用いれば、PCの性能にもよりますが約40秒程度でデータ保存が可能です。 従来の1Gbイーサネットであれば、12分以上は保存時間がかかりますので、圧倒的な保存待ち時間の短縮が実現可能となります。

使用機材

ハイスピードカメラPhantomVEO4K 990

ハイスピードカメラPhantomVEO4K 990

機材名:ハイスピードカメラ Phantom VEO710

結果説明

 

実際の衝突試験の映像は、機密性が高いため、なかなか公開することができません。そのため、今回は走行時の撮影を、従来機と並べて撮影し、全体の撮影を行いながら、細かいエリアに拡大表示したときの画像の鮮明さの違いを比較しました。ヘッドライト部分や、ホイール部分の細かいディテールの違いが鮮明にお分かりいただけるかと思います。

ノビテックでは様々な高速度現象の可視化に適したハイスピードカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。

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