VENUS3DRによる定規の振動の速度加速度解析
製品が輸送・設置される際には様々な振動を受けます。
その振動で製品が損傷しないかどうかを調査する方法として、振動試験があります。
本事例では、3次元解析ソフトウェアVENUS3DRとハイスピードカメラPhantomを組み合 わせて定規の片端を指で弾いたときの振動を解析しました。
VENUS3DRは、カメラで撮影した画像から物理量を抽出・グラフ化することで定量的な評 価を可能にします。
・振動試験とは? 振動試験とは、製品に振動を加えることで製品が損傷するか、その振動に製品が耐えられ るかを調べる試験のことです。
例えば、自動車や航空機、船舶といった輸送機関は、移動 中には常に何らかの振動を受けています。
その振動によって、輸送機関を構成する様々な 製品や部品が破損や故障を起こしたり、部品同士を締結しているネジが緩んで部品が正常 に動作しなくなるといったことが発生します。
振動試験は、このような状況を人工的に再現することにより、製品の耐久性や性能が誰の 目から見ても明らかになるようにする試験です。
・VENUSで振動解析が可能 VENUS3DRはモーションキャプチャで使用されているソフトウェアですが、今回の撮影に 反射マーカーは使用していません。
ハイスピードカメラで撮影した画像から、追尾ソフト ウェアを用いて追尾解析し、(X,Y)座標を抽出しています。
この動画のグラフは定規先端の速度と加速度を計測しています。
このように、VENUS3DR を使うことで、計測対象の速度や加速度を抽出することができます。
加速度がわかると、振動レベルの大きさを算出することができるようになり、人間の振動 公害に関する測定に利用できるようになります。
VENUS3DR上で周波数解析も可能である ため、加速度の時系列データを使って精密機器の振動評価も可能です。
使用機材
- Phantom VEO610L
- 高輝度LED光源 フロント照明
- 三次元動作解析システム VENUS3D R
撮影条件
- Phantom VEO610L
- 画素数:1,280x800
- フレームレート:4,000fps
- 露光時間:30μs
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