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水中・気中での超音波の可視化

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水中・気中での超音波の可視化

水中・気中での超音波の可視化

  

ハイスピードカメラPhantom v2512と、システムシュリーレンを用いて水中・気中の超音波を可視化しました。従来のシュリーレン光学系はミラー等を用いて大掛かりに設置するため時間を要しましたが、システムシュリーレンは可搬性に優れ、小型軽量のため、比較的容易に音波や流れの可視化が可能となります。

PhantomV schlierens

超音波の進行速度は非常に速く、気中で340m/s、水中では1,500m/sにも及ぶと言われます。そのため通常のビデオカメラでは、連続的な画像を撮影することができません。本事例では、弊社取扱のハイスピードカメラPhantom V2512モノクロ機を使用し、気中超音波を10万fps、露光時間1μ秒、水中超音波を25万fps、露光時間0.3μ秒にて撮影しました。露光時間を1μ秒まで短くすると、画像は暗くなりますが、Phantom v2512は超高感度センサーを有するため、明るく撮影できています。

超音波とは

超音波は、通常人が聞き取れる音の上限とされる16~20キロヘルツよりも高い周波数をもつ弾性波です。 水深測定・魚群探知・金属加工・医学診断・殺菌などに用いられます。また、複雑形状物体表面の形状計測用途でも使われます。形状計測の精度向上や信頼性確認のためにも、ハイスピードカメラによる超音波の可視化は重要です。本撮影においては、カメラのみならず、通常では可視化できない超音波を“視える化“するための光学系も重要です。本撮影で用いたシュリーレンとは、透明な媒質の中で場所により屈折率が違うときに、その部分にしま模様やモヤ状の影が見える現象で、シュリーレン光学系を組むことで、超音波や衝撃波を可視化できます。

使用機材

ハイスピードカメラPhantom v2512

PhantomV

カトウ光研社製システムシュリーレン

システムシュリーレン

結果説明

撮影条件・左

・撮影速度:100,000コマ/秒
・画素数:384 ×384ピクセル
・露光時間:1μ秒

撮影条件・右

・撮影速度:250,000コマ/秒
・画素数:128×256ピクセル
・露光時間:0.3μ秒

撮影協力:東京工業大学 木倉研究室

撮影協力:カトウ光研株式会社

超音波の進行波を高速度カメラで撮影した画像です。複雑形状物体表面 形状計測用途で用いられる短パルス超音波疎密波の可視化を行いました。水中での音速は1,500 m/sともいわれ、空気中であっても340 m/sと超高速で進行する音波の疎密波を25万fpsで撮影しています。

音の伝播(連続の圧力波)は媒質中に密度の勾配を発生させるため、その密度の勾配を可視化することが出来るシュリーレン法を用いて撮影しています。使用機材へは可搬性に優れた小型軽量のシステムシュリーレンSS100型を用いました。気中(左画像)での超音波可視化においては媒質の密度に与える疎密が非常に弱い密度勾配のため、シュリーレンの可視化手法においては光屈折を強調抽出する性格上、カメラに高いリニアリティ(高精度)が求められ、カメラの性能が活きています。

また音速で伝播する疎密波を画像へ捉えるためには露光時間を短くする必要があり、通常露光時間が短くなれば撮像できる画像は暗くなりますが、これもV2512の高感度性能が活きています。

ノビテックでは爆発現象の可視化に適したハイスピードカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。

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