マイクロジェットの可視化
ハイスピードカメラPhantom TMX によるマイクロジェットの可視化
今回は、弊社取扱のハイスピードカメラPhatom TMX7510のモノクロモデルを使用し小型ノズルから噴射された約100m/sのマイクロジェットの様子を撮影しました。狭視野(約1.5x8㎜)かつ超高速の噴射にも関わらず、噴射直後のジェットの伸長と液滴への分裂の様子を生々しく捉えることができています。照明は連続光源を使用しましたが、高感度のセンサーを持ち短露光で撮影できるハイスピードカメラPhantom TMX7510を使用することにより非常に明るく、鮮明に捉えることに成功しました。
マイクロジェットは再現性がよいため,針を必要としない注射器やマイクロデバイス洗浄装置、バイオプリンタとしての応用の可能性があり,各分野から注目を集めています。一方で新しい応用展開のためには、ジェットの粘性や吐出の状態、速度等に発展が求められ、盛んに研究が行われるとともに、可視化のニーズが高まっています。
今回はマイクロジェットの吐出の様子をVision Research Inc.(米国)製ハイスピードカメラPhantom TMX7510のモノクロモデルを用いて可視化撮影しました。Phantom TMX7510はビニングした状態でISO感度モノクロ:160,000とシリーズ最高感度を有し、解像度640x128ピクセル時に875,000コマ/秒の超高速撮影性能を備えたハイエンドモデルです。シリーズ最高スペックの撮影速度と高感度センサーを有し、吐出直後の液滴挙動を鮮明に可視化することが出来ております。
使用機材
ハイスピードカメラ Phantom TMX7510 モノクロモデル
・試験対象 : インジェクターノズル
・吐出速度:約100m/s
・撮影視野:約1.5x8mm
撮影条件
・フレームレート:870,000コマ/秒
・解像度: 640x128ピクセル
・露光時間:870n秒
撮影協力
東京農工大学大学院 工学府 機械システム工学専攻 田川先生
結果説明
マイクロジェット吐出をハイスピードカメラPhantom TMX7510モノクロ機を用いて可視化撮影しました。本事例では、インジェクターノズルから吐出されたマイクロジェットを撮影しました。吐出直後の液体挙動を観察するため拡大撮影が必要であり、また現象が100m/sと非常に速く露光時間を870nsまで高速で切る必要があった為、高感度なカメラが必要となります。高速度かつ高感度なハイスピードカメラPhantom TMX7510を使用したことでインジェクターノズルからの吐出直後の高速な挙動を鮮明に捉えることができました。 今回の撮影に成功したことで、インクジェットプリンタをはじめとする高速な吐出からの現象の解明等に、今後もPhantom TMX7510が役立つことが期待されます。
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