水素燃焼をイメージインテンシファイア無しで撮影

画像提供:千葉大学 環境・熱流体エネルギー分野 森吉・窪山研究室
撮影の背景と課題
水素燃焼エンジンは燃焼後二酸化炭素を排出する化石燃料エンジンと比べ環境負荷を低減する事が可能です。
そのため、各自働車メーカーはEV車と共に開発を進めています。
そこでOHラジカルの可視化が重要とされますが、波長310nmにおけるOHラジカルの可視化はイメージインテンシファイアを必要とするため、容易ではありません。
イメージインテンシファイアは微細な光を増幅するため、急な光が入ると故障するリスクがあります。
また、サイズが大きいため取り回しがしづらく、設置も工夫が必要です。
撮影の概要
本事例では、エンジン内での水素燃焼現象をPhantom T3610-UVで撮影しました。
OH発光を見るため310nmバンドパスフィルタを入れ、他の波長の光をカットして撮影しています。
通常、イメージインテンシファイアを用いて可視化しますが、今回イメージインテンシファイアを用いることなく1万fpsで、310nm波長におけるOHラジカル可視化に成功しました。
ハイスピードカメラPhantom UV拡張モデルは通常のハイスピードカメラの波長感度に加え、300nm~400nmの波長感度もあるので、紫外から近赤外の波長をカメラ1台でカバーできます。
Phantom UV拡張モデルでは、この画像のようにUVレンズを取り付けられるため、従来のイメージインテンシファイアと比べて非常にコンパクトです。
また、可視光も透過するレンズを使用すれば画角、ピント合わせも簡単になるため、撮影の準備時間を短縮することが可能です。
使用機材
- Phantom T3610-UV
- 310nmバンドパスフィルター
撮影条件
- 画素数:1280x800
- 撮影速度:10,000fps
- 露光時間:99.9μ秒
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