ハイスピードカメラによる水中での爆発現象の可視化

ハイスピードカメラによる水中での爆発現象の可視化
水中爆発をハイスピードカメラPhantom v1612とハロゲンライトを用いて可視化しました。爆発の発生やふくらみ挙動、進展が鮮明に観察できます。
爆発現象は非常に速く、衝撃波やデトネーション、粉塵の飛散等を伴うことがあります。そのため、ビデオカメラの撮影コマ数(1秒あたり30~60コマ)では捉えることが出来ません。 そういった高速現象の撮影にハイスピードカメラ Phantomは非常に有効です。1秒間に数万~100万コマという撮影速度により、人間やビデオカメラでは捉えられない高速現象を可視化することができます。 フレームレートと同時に、画像がブレないように10μ秒(10万分の1秒)という高速なシャッタスピードで撮影する必要があるため、画像が暗くなります。今回は安価なハロゲンライトを使用しましたが、充分明るく撮影できており、 Phantomv1612が非常に高感度であることが分かります。
爆発とは
爆発とは圧力の急激な発生または解放の結果、熱・光・音などと共に破壊作用を伴う現象です。燃料ガスや火薬等が一度に大量に燃えて起きたり、火山で地下のガス圧が高まって起きたりします。共通して言えるのは、エネルギーが圧力の変化というかたちで急激に周囲に伝わる点です。水中放電や海底火山の爆発等でも注目されるこの現象の解明において、ハイスピードカメラでの可視化解析は欠かせません。
機材セッティング
現象に対して水平にハイスピードカメラPhantomを設置し、ハロゲンライトをバックライト法で照射しています。
使用機材
ハイスピードカメラPhantom v1612

撮影条件
・フレームレート:30,000コマ/秒
・画素数:512×704ピクセル
・露光時間 10μ秒
ハロゲンライト(白色連続光源)

結果説明
撮影協力:愛知工業大学 北川 先生
水中爆発の様子を捉えました。気泡の膨張・圧縮の様子を鮮明に捉えています。ハイスピードカメラを用いて撮影することにより、高速現象もスローモーションで確認が出来ます。従来にない解像度で3万コマの撮影が可能になったため、細かい気泡の確認もすることが出来ます。カメラのダイナミックレンジが高いため、爆発の内側の明暗も明確です。また爆発の影響で水中から空気中への噴射の様子も鮮明に捉えられています。爆発がシャープに撮影できているため、爆発のふくらみや進展もわかりやすい映像になっています。
ノビテックでは爆発現象の可視化に適したハイスピードカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。