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ガソリンエンジンの異常燃焼 -ノック発生過程の直接光可視化撮影

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ガソリンエンジンの異常燃焼 -ノック発生過程の直接光可視化撮影

ガソリンエンジンの異常燃焼-ノック発生過程の直接光可視化撮影

ハイスピードカメラPhantom V2512(相当機) によるガソリンエンジン異常燃焼ノック現象の発生過程の可視化

ご提供:九州大学大学院工学研究院機械工学部門
燃焼科学講座 反応性ガス力学研究室
北川先生

今回は、弊社取扱のハイスピードカメラPhatom V2512(相当機)のカラーモデルを使用しガソリンエンジンの異常燃焼であるノック現象を撮影しています。ノッキングによる発光は微弱かつ高速現象であるため従来のハイスピードカメラを用いた高速度撮影は困難でしたが、高感度のセンサーを持つハイスピードカメラPhantom V2512(相当機)を使用することにより非常に明るく(1200-1400m/s)であるノック発生過程を詳細に観察することができました。

ガソリンエンジンの異常燃焼であるノック現象をVision Research Inc.(米国)製ハイスピードカメラPhantom V2512(相当機)のカラーモデルを用いて可視化撮影しました。Phantom V2512(相当機)はISO感度モノクロ:100,000、カラー:10,000とシリーズ最高感度を有し、フル解像度1280x800ピクセル時に25,600コマ/秒の超高速撮影性能を備えたハイエンドモデルです。低照度下や自発光現象の高速度撮影おいて従来機以上に明るく鮮明な撮影が可能となっており、微弱発光かつ高速なノック現象の発生過程を明るく鮮明に撮影することに成功しています。

本事例では、定容容器内に予混合火炎を伝播させガソリンエンジンの異常燃焼であるノックを発生させ発生過程を観察しております。通常、ハイスピードカメラを用いた高速現象の撮影ではブレのないシャープな画像を取得するためにシャッター速度(露光時間)を短くする必要があります。そのため画像としては全体的に暗くなります。明るく撮影をするためには一般的には照明を用いるのが通例ですが、燃焼実験における燃焼火炎の観察の場合、自発光する火炎の様子を観察するため照明を使用することは出来ません。自発光現象を明るく鮮明に可視化するためにカメラが持つセンサー感度が非常に重要な要素となってきます。 燃焼効率改善、環境汚染物質の削減はエンジンの研究において最も重要な課題となっております。エンジン燃焼における高速度現象の観察は大きな役割を担っております。今回使用しましたハイスピードカメラPhantom V2512(相当機)は撮影速度、感度共にシリーズ最高性能を有しており、微弱なノック発生の発光と高速度発生過程を捉えることが出来ております。

機材セッティング

【実験条件】

燃焼室サイズ :14x14x80mm
使用混合気 :n-C7H16/O2/Ar
混合気初期温度 :340K
混合気初期圧力 :0.33MPa

使用機材

機材名:ハイスピードカメラPhantom V2512(相当機)カラーモデル

試験対象 : ガソリンエンジン

撮影条件:
フレームレート:470,000コマ/秒
解像度: 512x800ピクセル
露光時間:10μ秒

結果説明

ガソリンエンジンの異常燃焼であるノック現象の発生過程をハイスピードカメラPhantom V2512(相当機)カラー機を用いて可視化撮影しました。

自発光現象の撮影においてはセンサー感度が高いカメラが適しています。今回Phantomシリーズで最も高速度かつ高感度なハイスピードカメラPhantom V2512(相当機)を使用したことでノック現象の微弱な発光と高速な発生過程を捉えることに成功しました。

ノビテックでは様々な高速度現象の可視化に適したハイスピードカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。

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