これまで諦めていた撮影も実現!15年前のハイスピードカメラと最新機種の明るさ比較

本事例では、15年前のハイスピードカメラ「Phantom Miro M110」と、最新機種「Phantom KT1610」を比較し、同じ撮影条件でどの程度の差が出るかを検証しました。
「昔購入したハイスピードカメラを今も使っているが、撮影準備に手間がかかる」
「明るい照明を追加しないと、十分な画質で撮影できない」
このように感じている方も多いのではないでしょうか。
10年以上前のハイスピードカメラでは、十分な明るさを得るために高輝度照明が必要になるケースが多くありました。一方、最新機種ではセンサー性能が向上しており、一般的な室内照明下でも明るく撮影できる場面が増えています。
今回は、カラーチャートの撮影と落下物の撮影を通じて、15年前の機種と最新機種の違いを比較しました。
※本事例では、便宜上、画像の見かけ上の明るさを「感度」と表現しています。実際のイメージセンサー評価では、暗部ノイズの少なさ、白飛び・黒つぶれのしにくさ、ダイナミックレンジの広さなど、複数の指標が用いられます。Phantomでは、マシンビジョンの国際的な評価規格であるEMVA1288に基づき、センサー性能を客観的な数値として公開しています。ISO感度や見た目だけでは判断しにくいスペックも確認できます。詳しくは「EMVA1288について」をご覧ください。
カラーチャートによる明るさの比較
まず、色味や明るさを確認するために、カラーチャートを撮影しました。 比較条件をそろえるため、露光時間(シャッタースピード)は同じ設定にしています。
最新機種のPhantom KT1610では、画像全体を明るく撮影できています。白から黒までの階調も自然に再現されており、白飛びや黒つぶれも抑えられています。
一方、同じ露光時間で撮影したPhantom Miro M110では、画像がかなり暗くなりました。追加の照明を使用しない条件では、対象物を十分に確認することが難しい結果となりました。
この比較から、同じ露光時間でも、最新機種の方が明るく、階調のある画像を得やすいことがわかります。
落下物の撮影比較
次に、実際の試験撮影を想定し、落下する物体を1,000fpsで撮影しました。
Phantom KT1610では、露光時間を100usに設定しています。これは、1/10,000秒だけ光を取り込んで撮影していることを意味します。露光時間を短くできるため、落下中の物体の輪郭をブレの少ない状態で記録できました。
一方、Phantom Miro M110では、同じ程度の明るさを得るために、露光時間を1,000usまで長くする必要がありました。その結果、落下する物体の輪郭にブレが生じています。これは、露光時間を長くしたことで、露光中に対象物が移動してしまうためです。
落下試験では、床に衝突した瞬間や破損が発生する瞬間を正確に確認することが重要です。そのため、単に「撮れている」だけではなく、ブレの少ない映像で記録できるかどうかが大きなポイントになります。
最新機種なら、高輝度照明に頼らず撮影が可能に
今回の比較では、15年前の機種と最新機種の間で、撮影時の明るさに大きな差があることが確認できました。条件によって異なりますが、ハイスピードカメラの明るさは5〜10倍程度向上しており、高輝度照明を使用しなくても撮影できる場面が増えています。
高輝度照明が不要になることで、撮影できる対象や環境も広がります。
たとえば、加工機の内部では、安全面や設置スペースの都合から、照明を自由に配置できないことがあります。また、広い範囲を撮影する場合、照明が必要になると複数台の設置が必要になり、準備にも時間がかかります。さらに、生物や人体動作の撮影では、強い照明を当てることで自然な動きが損なわれる場合があります。
最新のハイスピードカメラでは、こうした制約を抑えながら、これまで難しかった撮影にも対応しやすくなっています。
ハイスピードカメラの性能不足を感じたらご相談ください
ハイスピードカメラは、この15年でセンサー感度だけでなく、撮影フレームレートや画質、使いやすさも大きく向上しています。
現在お使いのハイスピードカメラで、
- 「照明の準備に時間がかかる」
- 「暗くて対象物が見えにくい」
- 「動きの速い瞬間がブレてしまう」
- 「より高画質・高フレームレートで撮影したい」
と感じている場合は、最新機種への更新によって撮影環境を改善できる可能性があります。
ノビテックでは、撮影対象や実験環境に合わせて、適切なハイスピードカメラの選定からデモ撮影まで対応しています。
ハイスピードカメラの性能不足を感じている場合や、これまで諦めていた撮影に挑戦したい場合は、まずはお気軽にご相談ください。



