レーザー溶接の可視化解析事例
可視化・解析でレーザー溶接の品質を向上
レーザー溶接では様々な母材、加工手段、形状があることから、高品質な加工をするためには可視化、解析が重要となります。
当社では、人間で見たままのように撮影できるカラー可視化や、各種画像解析によって溶接プロセスを解明します。
可視化の仕組み
ノビテックでは、カラーハイスピードカメラと高輝度LED照明を用いて可視化を行います。
カメラにはノッチフィルターを取り付けることでレーザーの波長をカットします。
当社取扱のハイスピードカメラ「Phantom」は低ノイズかつ高ダイナミックレンジなので、溶接映像の暗いところから明るいところまでを鮮明に可視化できます。
使用機材
全体的に明るく撮影をおこなうと、溶接中の強発光がカメラセンサーへ入射し、画像が飽和(白飛び)してしまう
レーザー加工部周辺の状況を観察するためには、センサーへの入射が少ない条件下でレーザー加工部周辺を視える化可能な照度を有する高輝度白色照明が必要
レーザー溶接の可視化事例
様々な母材や出力、レーザー波長での可視化事例を紹介します。
その他の条件や、溶断、金属3Dプリンターなどの計測事例も多数ございますのでお気軽にご相談ください。
可視化事例
様々な母材や出力、レーザー波長での可視化事例を紹介します。
その他の条件や、溶断、金属3Dプリンターなどの計測事例も多数ございますのでお気軽にご相談ください。
母材:銅
1060nmファイバーレーザー 7kW
母材:アルミニウム
975nmダイオードレーザー 3kW
母材:ステンレス
975nmダイオードレーザー 3kw
様々な波長での加工に対応
当社ではRGBの調整が可能なLED照明を使用しており、見たままに近い映像が取得できます。
1060nm
ファイバーレーザー
出力:10kW
450+1060nm
ハイブリッドレーザー
出力:各3kW
515nm
グリーンレーザー
出力:3kW
数値解析
レーザー溶接の可視化と数値解析は、溶接プロセスの標準化と再現性の向上に大きく寄与します。
数値解析によって溶接中の温度やスパッタ発生量、溶融プールの流れをモニタリングし、そのデータに基づいて溶接条件を最適化することで、割れや溶け込み不良、スパッタによる外観不良などの問題の発生を抑制します。
これにより、製品の歩留まりが向上し、生産コストの削減に直結します。
解析項目の一例
レーザー溶接時の温度解析
超高速で入熱/冷却を繰り返すレーザー溶接において、入熱温度を数値化することで、歪、割れ、溶け込み不良などの不具合低減のための溶接条件出しに有効。
【計測のポイント】
カラーセンサー R(600nm)・G(550nm) 2波長のピーク比から温度換算をおこないます。
輝度が飽和しないようカメラへの入射光量を調整し、可視化された画像から温度解析をおこないます。
溶融湯流れ解析
溶接不具合時に発生する溶融プール表面の挙動変化量を数値データ化することで、溶接条件出しに有効です。
【計測のポイント】
撮影した映像を流体解析ソフトで解析します。
溶融金属表面の湯流れ挙動を解析するため、可視化用高輝度白色照明の照射角度・照度、カメラへの入射光量を調整することが重要です。
シールドガス 流れ場解析
溶接不具合時に発生する溶融プール表面の挙動変化量を数値データ化することで、溶接条件出しに有効です。
【計測のポイント】
空気とガスの密度差を可視化するために、シュリーレン光学系を使用します。
特殊照明を使用することで、溶接時の強発光の低減が可能です。
スパッタ解析
溶接条件ごとのスパッタ発生量を数値化することで、溶接品質低下(外観不良、溶接強度低下)を低減します。
【計測のポイント】
溶接スパッタの高速飛翔挙動を可視化し、スパッタの発生量、拡大撮影によるスパッタ粒子径を数値化します。
二値化解析をおこなうため、自発光するスパッタの背景を考慮した撮影工夫が必要です。
DICひずみ解析
デジタル画像相関法ロジックをベースに指定した解析エリアの時系列濃度を追尾し、ひずみ量の算出をおこないます。
カメラの濃度安定性が解析有無の重要なポイントになります。強発光を伴う溶接中の可視化はレーザー照明を使用することでプラズマ光の影響が少ない(濃度の安定した)画像取得が可能です。
プルーム形状解析
樹脂素材などへの不具合(焼け)原因となる高温プルームの形状を数値化することで、樹脂素材への影響を低減します。
【計測のポイント】
画像解析ソフトでプルームの自発光波長のみを可視化することで形状解析をおこないます。
輝度が飽和しないようカメラへの入射光量を調整し、可視化された画像から形状解析をおこないます。
RGB輝度解析
カラーハイスピードカメラによる可視化画像から溶融金属の入熱時間を数値化することで、溶接不具合の少ない溶接時間の確認・調整に有効です。
【計測のポイント】
画像解析ソフトで各波長をグラフ化します。レーザー溶接時におけるRGB各波長の発光強度の解析をおこなうため、赤熱発光が飽和しないよう、カメラへの入射光量を調整する工夫ことが重要です。
数値解析事例
可視化・解析ソリューション資料
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