CFRP(炭素繊維強化プラスチック)のアングルプライ積層板に引張荷重を加えると、積層配向に起因する面外方向へのねじれやはらみが発生することがあります。 こうした面外変形を含む挙動を評価するには、引張方向のひずみに加えて、面外方向の変位も捉える必要があります。
面外変形を含むひずみ分布を捉えるために
一軸ひずみゲージでは、局所的なひずみを計測できますが、試験片全体の変位やひずみの分布を把握することはできません。 また、2次元DIC(デジタル画像相関法)では面外方向の変位を直接計測できず、面外変形によってひずみ評価に誤差が生じる場合があります。
本事例では、500万画素のステレオカメラとひずみ計測ソフトウェア「Mercury」を組み合わせ、3次元DICによる非接触計測を行いました。
計測方法
幅約20mmの試験片に対し、2mm/分の速度で引張試験を実施しました。 撮影速度15fpsで連続取得した画像をステレオ解析し、面外方向の変位を含む3次元の変位・ひずみ分布を計測しました。
Mercuryによるリアルタイム計測
Mercuryのリアルタイム計測機能を用いることで、試験の進行中にひずみの推移や、面外変形が発生するタイミングを観察できます。
- 試験中に、面外変形の開始や局所的なひずみ集中箇所を把握できます。
- 変形挙動を確認しながら、試験条件や観察パラメーターの調整を検討できます。
- 試験終了後の解析を待たずに、面外変形の進展について定性的な考察を進められます。
数値シミュレーションとの比較への活用
3次元DICで取得した変位・ひずみ分布は、FEM解析などの数値シミュレーションとの比較に活用できます。 面外変形を含む挙動を定量的に捉えることは、CFRP複合材料の異方性や積層設計の妥当性を評価する際に役立ちます。







