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レーザー溶接の溶融池 温度計測事例

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レーザー溶接の溶融池 温度計測事例

レーザー溶接の溶融池 温度計測事例

二色式温度計測システムThermeraによる、レーザー溶接部の温度計測事例です。

レーザー溶接の溶融池を、二色式温度計測システムThermeraを使用することにより、正確に温度計測しました。これにより、入熱の分布を把握することができ、レーザーの条件出しを温度の面から評価することができるようになります。

レーザー溶接について

レーザー溶接は、その名の通りレーザーのエネルギーによって金属を溶かして接合する手法です。レーザー発振器によって生成されたレーザーを、集光光学系によって非常に小さい径まで集光して発射します。そのため、アーク溶接と比べるとエネルギーが集中しており、より細かい溶接を行うことができます。エネルギーが一点に集中することで、温度が周りに伝わることが少なくなり、結果として熱歪みを軽減させることもできます。一方で、アーク溶接と違って溶接そのものが繊細なため加工条件出しが必要となります。

機材セッティング

レーザー溶接を行っている部分に対して、カメラの位置をクランプアームで調整して撮影しています。溶融池自体の大きさが小さいため、マクロレンズを使用してクローズアップした映像を取得しています。ThermeraではNikon Fマウントを採用しているため、広角からマクロまで幅広い画角に対応しています。

現場設置

使用機材

Thermera-NIR2

機材名:Thermera-NIR2

撮影条件:計測温度域 800-1,900℃

結果説明

この動画のように、レーザーが当たった部分、その周りと温度分布が色付きでわかります。左が取得した画像、右が2色式というアルゴリズムによって解析した温度計測の分布になります。それだけでなく、溶融池に浮いているスラグが周りと比べてどの程度の温度であるかも鮮明にわかります。通常、レーザーには近赤外~赤外と呼ばれる波長帯(一部例外を除く)が多く使用されるため、同じく近赤外~赤外の波長を使用するサーモビューワでは、正しい温度が出ません。また、サーモビューワの特徴として、物体固有の放射率というパラメータを指定する必要があり、放射率がわからない場合には正確な温度が算出できません。この放射率というパラメータは、物体までの距離や、被写体の角度、液体か固体かによって変わるため、正確なパラメータを設定することが困難です。そこで、2色式というアルゴリズムを使用することで放射率不要で温度計測が出来ます。可視光域のうち2波長を計測し、その輝度値の比率によって温度を算出する手法になっています。詳しい原理解説は、以下のリンクを参照ください。

Thermera 2色式ページ

ノビテックでは溶接の可視化や温度計測に適したカメラのラインナップ各種を取り揃えております。各種デモやオンラインでのご相談も承っておりますので、こちらよりお気軽にご相談ください。

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